【歌詞和訳】『Supersonic – Oasis』リアムの意味する”Supersonic”とは

今回はイギリスのロックバンド、Oasis(オアシス)の『Supersonic』(スーパーソニック)のご紹介です。

デビューシングルとなる『Supersonic』は1994年にリリースされ、Oasisの出発点にして代表曲のひとつ。シンプルなリフに、リアムのちょっとクセのある歌声が重なって、まさに「これぞOasisの始まり」って感じがします。

しかもこの曲、実は一晩でサクッと書き上げられたそう。歌詞には当時飼ってた犬の名前とも言われる「Elsa」や、ビートルズへのオマージュ「yellow submarine」も混じっていて、知れば知るほど面白い。今回はそんな『Supersonic』を、曲の雰囲気やちょっとした裏話と一緒に振り返ってみたいと思います。

目次

歌詞と和訳

I need to be myself
I can′t be no one else
I’m feeling supersonic, give me gin and tonic
You can have it all, but how much do you want it?

俺は俺でなきゃならない
誰かの真似なんてできない
今の気分は「超音速」(スーパーソニック)だ、ジントニックをくれ
欲しいものは全部手に入れられるさ、でもどれほどそれを望んでいる?

You make me laugh
Give me your autograph
Can I ride with you in your BMW?
You can sail with me in my yellow submarine

お前といると笑っちまうよ
サインをくれよ
そのBMWに乗せてもらえたら、文句なしだね?
でもさ、俺のイエローサブマリンで一緒に海を駆け抜けるのもアリだろ

You need to find out
′Cause no one’s gonna tell you what I’m on about
You need to find a way for what you want to say
But before tomorrow

自分で確かめるしかないぜ
だって誰も、俺が何を言ってるのか教えてくれないんだから
言いたいことは自分で伝える方法を見つけろ
でも、明日になる前にな

′Cause my friend said he′d take you home
He sits in a corner all alone
He lives under a waterfall
Nobody can see him
Nobody can ever hear him call
Nobody can ever hear him call

だって友達が「家まで送ってやる」って言ったんだ
でもヤツはひとり、隅っこでじっとしてる
滝の下に住んでるみたいに
誰もヤツのことは見ない
誰も声を聞けやしない
誰も声を聞けやしない

You need to be yourself
You can’t be no one else
I know a girl called Elsa, she′s into Alka-Seltzer
She sniffs it through a cane on a supersonic train

自分は自分でいるしかない
他の誰かにはなれない
エルサっていうヤツを知ってる、アルカセルツァーが大好きでさ
超音速の列車の中で、杖を使ってクンクンやってるんだ

And she makes me laugh
I got her autograph
She done it with a doctor on a helicopter
She’s sniffin′ in her tissue, sellin’ the Big Issue

彼女には笑っちまうよ
その名前は忘れられないね
アイツはヘリコプターの中で医者とヤるような女だ
アイツはティッシュを吸いながら(ドラッグをやりながら)、ビッグ・イシューを売るような女だ

When she finds out
No-one′s gonna tell her what I’m on about
You need to find a way for what you want to say
But before tomorrow

彼女が気づいたときには
誰も俺が何を言ってるのか教えてくれやしない
言いたいことは自分で伝える方法を見つけろ
でも、明日になる前にな

‘Cause my friend said he′d take you home
He sits in a corner all alone
He lives under a waterfall
Nobody can see him
Nobody can ever hear him call
Nobody can ever hear him call

だって友達が「家まで送ってやる」って言ったんだ
でもヤツはひとり、隅っこでじっとしてる
まるで滝の下に住んでるみたいに
誰もヤツの姿は見やしない
誰も声を聞けやしない
誰も声を聞けやしない

解説

『Supersonic』の意味と曲の解釈

『Supersonic』は直訳すると、「超音速」という意味になります。セガのソニックをイメージすると分かりやすいですね。そうです、あの青いハリネズミです。それはさておき、この曲の中で『Supersonic』はハイになった精神状態を指しているのではと解釈しています。

また、この曲はノエルが一晩で歌詞を書くほどにに、かなり短時間で作った曲と言われています。それが理由か何なのか、歌詞の中には意味の繋がりがあまりなく、韻を踏むこと重視で作られたような部分も見受けられます。ただ、それが良い悪いではなく、疾走感のあるメロディに心地いい韻が踏まれることは、ある意味ラップの「即興」のような要素も感じられます。

例えば、曲の冒頭のこれらのフレーズ。

I need to be myself
I can′t be no one else
I’m feeling supersonic, give me gin and tonic

「myself」と「no one else」だったり、「supersonic」と「gin and tonic」のような部分。

はじめの二つでうまく韻を踏んでリズムを作っているのに加え、酒をよこせと言ってる理由が、今の気分が『Supersonic』であるからということは、先に述べた精神状態がハイになっているところにも繋がってきます。

次の部分も同じメロディ部分になりますが、心地いい言い回しです。

I know a girl called Elsa, she′s into Alka-Seltzer

ここで言う「Elsa」は女の子と歌われていますが、一説によるとレコーディングの場にいたスタジオの犬がモデルになっているんだとか。

また「Alka-Seltzer」は頭痛や胃もたれなどを緩和する薬のことで、この部分を直訳すると「女の子がヤクにハマってる」という結構刺激的な表現になります。ですが、即興的に作詞したと考えると、意味を深く考えるのではなく「言葉遊び」的な要素多めでこの歌詞になったのではないかなとも思います。

収録アルバム

『Definitely Maybe』(1994年)

Oasisが1994年にリリースしたデビューアルバム「Definitely Maybe」は、ブリットポップムーブメントの幕開けと共に、音楽シーンに革命をもたらすきっかけとなった作品です。荒々しいエネルギーとキャッチーなメロディ、率直な歌詞でリスナーへ強烈な印象を与えました。

特に、「Supersonic」の爽快なイントロや「Live Forever」のポジティブなメッセージ、そして「Slide Away」のアツい歌詞など、アルバムには名立たる曲が多く収録されており、Oasisを一躍スターダムへと押し上げたと言っても過言ではない程。

また、商業的にも大成功を収めイギリスのアルバムチャートで首位を獲得しています。批評家からも高い評価を受け、Oasisの革新的な音楽性と独自のスタイルを示す、不朽の名作の一つであり、ブリットポップの黄金時代の象徴として、今日でも称賛され続けています。

『Stop The Clocks』(2006年)

2006年にリリースされた2作目のベストアルバムです。イギリス本国ではチャート最高順位は2位だったものの、日本では初登場で1位を飾りました。

『Time Flies… 1994-2009』(2010年)

2010年にリリースされた3作目のベストアルバムです。Oasis史上最後のリリースとなったベストアルバム。歴代シングルを網羅しており、イギリス本国ではチャート1位を獲得し、他国でもチャート上位にランクインしました。同アルバムには、『Wonderwall』も収録されています。

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