【歌詞和訳】『Some Might Say – Oasis』意味と解釈|歌詞を徹底考察

今回はイギリスのロックバンド、Oasis(オアシス)の『Some Might Say』のご紹介です。

1995年、Oasisが『Some Might Say』をリリースした頃、イギリスではブリットポップが大きなムーブメントになっていました。

社会全体が無条件に前向きではない時代に生まれた『Some Might Say』は、希望を断言する曲ではなく、「きっと良くなる」とも、「何もかもダメだ」とも言わず、ただ『そう言う人もいる』という距離感で歌われています。その曖昧さが、この曲を単なる90年代のヒットソングで終わらせず、今現在も色んな層から聴かれている理由です。

目次

歌詞と和訳

Some might say that sunshine follows thunder
Go and tell it to the man who cannot shine
Some might say that we should never ponder
On our thoughts today ‘cos they hold sway over time

誰かが言う、「雷の後には太陽が現れる」って
そうなら言ってやれよ、陽の当らない奴らに
誰かが言う、「今の自分の考えに向き合うな」って
「その考えは時間が経っても自分を縛り続けるからだ」と

Some might say we will find a brighter day
Some might say we will find a brighter day (yeah)

誰かが言う、「いずれ良い日が来る」って
誰かが言う、「いずれ良い日が来る」ってな

‘Cause I’ve been standing at the station
In need of education in the rain
You made no preparation
For my reputation once again

俺はずっと駅で立ち尽くしていた
雨の中で学ぶ事も必要だから
お前はいつだって考えもしなかっただろ
俺の評判のことなんて

The sink is full of fishes
She’s got dirty dishes on the brain
It was overflowing gently
But it’s all elementary my friend

シンクは魚でいっぱいで
彼女の頭の中には汚れた皿が溜まっていて
徐々に溢れ出てっていって
でもな、こんなのただの序章なんだぜ

Some might say they don’t believe in heaven
Go and tell it to the man who lives in hell
Some might say you get what you’ve been given
If you don’t get yours I won’t get mine as well

誰かが言う、「天国なんか信じない」って
そうなら言ってやれよ、地獄で生きてる奴らに
誰かが言う、「自分に与えられた分しか手に入らない」って
お前が手に入れられないなら、俺だって同じだな

Some might say we will find a brighter day
Some might say we will find a brighter day (yeah)

誰かが言う、「いずれ良い日が来る」って
誰かが言う、「いずれ良い日が来る」ってな

‘Cause I’ve been standing at the station
In need of education in the rain
You made no preparation
For my reputation once again

俺はずっと駅で立ち尽くしていた
雨の中で学ぶ事も必要だから
お前はいつだって考えもしなかっただろ
俺の評判のことなんて

The sink is full of fishes
She’s got dirty dishes on the brain
And my dog’s been itchin’
Itchin’ in the kitchen once again

シンクは魚でいっぱいで
彼女の頭の中には汚れた皿が溜まっていて
徐々に溢れ出てっていって
でもな、こんなのただの序章なんだぜ

Some might say (some might say)
Some might say (some might say)
You know what some might say (you know what some might say)
You know what some might say (you know what some might say)
You know what some might say (you know what some might say)

誰かが言う
誰かが言う
他人が言う事なんて分かってるだろ

解説

『Some Might Say』の意味

この記事では「誰かが言う」と訳していますが、直訳すると、

「そう言う人もいるかもしれない」

一見すると投げやりで曖昧な表現ですが、この曲ではとても重要なニュアンスを持っていると思っています。

それは、

  • 世の中はうまくいかない
  • 未来は不安だ
  • 希望なんてない

ブリットポップが大きなムーブメントになっていた90年代に、将来への希望はあれど先行きに不安がある雰囲気が流れていたのは確かです。そんな時代背景から生まれるこれらのニュアンスに対し、Oasisは一石を投じます。

“そう言う人もいるかもしれない”
——でも、俺はそうは思わない

という、世間の悲観論への距離感を示す言葉です。

歌詞に込められたメッセージ

『Some Might Say』の歌詞は、いつものごとく明確なストーリーや説明があるわけではありません。断片的で、どこか掴みどころのない表現が続きます。

それでも歌詞の全体を通して貫いているスタンスは、

  • 現実は厳しい
  • 周囲はネガティブなことばかり言う
  • それでも、どこかに光はあるはずだ

という感覚です。やはり、暗い現実と明るい未来が対比で出てきます。いわゆる、「今は辛いけど、将来は明るいよ」と言ったかんじですかね。

中でも特に印象的なのは、

未来は誰にもわからない
だからこそ、今を信じるしかない

というスタンス。単なる「大げさな希望」ではなく、半信半疑でも前を向く態度が感じられます。

Oasisらしい”希望の出し方”

Oasisの曲に共通するのは、

  • 世界を変える、と叫ばない
  • 人生は素晴らしい、とも言い切らない

それでも、「何も信じないよりは、信じたほうがマシだろ?」というスタンスです。この曲はまさにそんな感じで、絶望を否定せず、希望を押しつけない。

「うまくいかない」と言う人もいる。「無理だ」と言う人もいる。――それでも、自分は前を向く。

結局何が言いたかったのかと言うと、「世間はいろいろ言うけど、結局どう生きるかは自分たちで決めるしかない」って感じですね。

収録アルバム

『(What’s The Story) Morning Glory?』(1995年)

1995年にリリースされた2ndアルバムで、発売直後から世界中で爆発的な大ヒットをし、Oasis最高の売り上げを記録しました。

同アルバムには、『Wonderwall』も収録されています。

『Stop The Clocks』(2006年)

2006年にリリースされた2作目のベストアルバムです。イギリス本国ではチャート最高順位は2位だったものの、日本では初登場で1位を飾りました。

『Time Flies… 1994-2009』(2010年)

2010年にリリースされた3作目のベストアルバムです。Oasis史上最後のリリースとなったベストアルバム。歴代シングルを網羅しており、イギリス本国ではチャート1位を獲得し、他国でもチャート上位にランクインしました。同アルバムには、『Wonderwall』も収録されています。

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