今回はイギリスのオルタナティヴ・ロックバンド、Radioheadの『High and Dry』のご紹介です。
レディオヘッドは1985年に結成、1992年にデビューし、翌年には1stアルバム『Pablo Honey』をリリース。シングル『Creep』が代名詞となり、主に若者からの熱烈な支持を受け、世界的なヒットとなります。
一方、今回ご紹介する『High and Dry』を含む2ndアルバム『The Bends』は、1995年の英国メロディー・メイカー誌の年間ベストアルバムランキングにおいてOasisの『Morning Glory』につけて2位を獲得するなど、高い評価を得ています。
歌詞と和訳
Two jumps in a week
I bet you think that’s pretty clever
Don’t you boy?Flying on your motorcycle
Watching all the ground beneath you drop
週に2回のお楽しみ
君はずいぶん得意気になってる
そうだろ?
自分のバイクに跨って
真下の地面を見つめてる
You’d kill yourself for recognition
Kill yourself to never ever stopYou broke another mirror
You’re turning into something you are not
認めてもらうために自分を押し殺す
殺されたってそれは絶え間なく続く
君はさらに鏡を壊して
自分ではない何かに変わっていく
Don’t leave me high
Don’t leave me dry
Don’t leave me high
Don’t leave me dry
僕を見捨てないで
僕を見放さないで
僕を見捨てないで
僕を見放さないでくれ
Drying up in conversation
You will be the one who cannot talkAll your insides fall to pieces
You just sit there wishing you could still make love
会話が途切れると
君は何も話せなくなってしまうよ
君の感情はボロボロになって
まだ愛し合えることを願いながら、そこにただ座っている
They’re the ones who’ll hate you
When you think you’ve got the world all sussed out
They’re the ones who’ll spit at you
You will be the one screaming out
あいつらはみんな君を嫌うだろうよ
世の中を知った気でいるからな
あいつらに好き放題言われて
君は悲鳴を上げることになるだろうね
Don’t leave me high
Don’t leave me dry
Don’t leave me high
Don’t leave me dry
僕を見捨てないで
僕を見放さないで
僕を見捨てないで
僕を見放さないでくれ
Oh, it’s the best thing that you’ve ever had
The best thing that you’ve ever, ever had
It’s the best thing that you’ve ever had
The best thing you’ve had has gone away
あぁ、これは君の人生で最高の出来事
君が経験してきた人生の中でね
そう、君の人生で最高の出来事さ
その最高の出来事はもう終わってしまったのさ
So don’t leave me high
Don’t leave me dry
Don’t leave me high
Don’t leave me dry
Don’t leave me high
だから、僕を見捨てないで
僕を見放さないで
僕を見捨てないで
僕を見放さないで
僕を見捨てないでくれ
Don’t leave me high
Don’t leave me dry
僕を見捨てないで
僕を見放さないでくれ
解説
「Two jumps in a week」って?
いきなりよく分からない歌詞から始まります。
直訳すると、「1週間に2回飛ぶ」
余計に分からないですね。「1週間に2回飛ぶ」の“飛ぶ”部分が何かしら意味や隠語があるのでは、と調べてみると、どうらや「jump」には「性行為をする」っていう意味があるようです。辞書には載っていなかったので、いわゆるスラングってやつですね。
その後には、「I bet you think that’s pretty clever. Don’t you boy?」と得意げになってるよな?って煽りが入り混じったというよりも煽っているだけの歌詞が続きます。皮肉たっぷりな歌曲を作るトム・ヨークからすると、「週2回性行為をすることがカッコいいと思ってんのか?違うか小僧?」みたいにイケてると思っている奴らに対して挑発している、そんな歌詞の入りになっています。
自覚のある人にはボディにストレートを食らったような、なんともパンチの効いた印象持つ歌詞ではないでしょうか。
収録アルバム
『The Bends』(1995年)
1995年にリリースされた2ndアルバム。『High and Dry』の他、『Planet Telex』や『Just』など、Radioheadを代表する曲を数多く含んだ名盤となっています。
また、アルバムのタイトルは、ボーカルのトム・ヨークが患った体の状態である「ザ・ベンズ(the bends)」という名前から取られているとの説もあります。
『The Best Of』(2008年)
2008年にリリースされた、Radiohead初のベストアルバム。1stアルバムの『Pablo Honey』から6thアルバムの『Hail to the Thief』までを含んでおり、MVを収録したDVDも同時発売されています。
コメント